オリーブオイルは便秘解消効果が期待できる?管理栄養士である筆者が便秘解消につながるオリーブオイルの上手な取り入れ方やおすすめの食べ方を紹介します。毎日適量のオリーブオイルを摂り入れて便秘解消に役立てよう!
体に良いというイメージのあるオリーブオイルですが、実は便秘解消をサポートしてくれるということも分かっています。今回は、便秘解消につながるオリーブオイルの上手な取り入れ方を紹介します。
※この記事は、管理栄養士の「山崎麻未」さんがご紹介しています。
オリーブオイルはオレイン酸という脂肪酸が主成分で作られています。オレイン酸は、小腸などで消化吸収されにくく、大腸を刺激するため排便を促してくれます。オイル成分により便がコーティングされることで便のすべりが良くなり、便通をスムーズにするといわれています。
日本人の便秘の原因の2/3は大腸の運動が低下した「弛緩性便秘」と言われています。弛緩性便秘は、腸の緊張がゆるんでしまうことで、ぜん動運動が行われなくなるため、大腸内に便が長くとどまり、水分が吸収されて便がコロコロの状態になるのです。この「弛緩性便秘」の場合、オリーブオイルを取り入れることで便秘解消をサポートしてくれるといわれています。
オリーブオイルには、「ピュアオリーブオイル」と「エクストラバージンオリーブオイル」の2種類があります。
■ピュアオリーブオイル
工場で人工的に作られたオリーブオイル
■エクストラバージンオリーブオイル
オリーブを絞っただけの純度100%のオイル 選ぶ場合は、オリーブに含まれる脂肪酸を余すことなく取り入れることができる、エクストラバージンオリーブオイルを選ぶことをおすすめします。
オリーブオイルなどの油類全般は酸化すると匂いが悪くなり、食中毒を起こす可能性も高まります。直射日光や高温になる場所は避けて、冷暗所に保管することが大切です。遮光タイプの瓶に詰められているものもよりおすすめです。
オリーブオイルは朝の腸のぜん動運動が一番活発な時間帯の朝食に取り入れることがおすすめです。オリーブオイルなどの油は性別や年齢などによっても変わってきますが、1日大さじ2杯ほどが目安量です。他の食品に含まれる油量と合わせて摂りすぎにならないような量のオリーブオイルを取り入れることが大切です。料理に使う油をオリーブオイルに代えてみると摂りやすいのではないでしょうか。
オリーブオイルは熱に強いといわれていますが、加熱すると酸化してしまいます。オリーブオイルの成分を効率よく取り入れるため、生食をおすすめします。オリーブオイルで手作りのドレッシングを作れば生野菜と一緒に美味しくいただけます。
発酵食品は腸内で善玉菌を増やすことで腸内菌のバランスをとる働きがあります。オリーブオイルと一緒に発酵食品である、ヨーグルト・納豆・甘酒・みそ・チーズなどを一緒に取り入れることでより便秘解消が期待できます。朝食にヨーグルトや納豆を食べている方は、一緒に混ぜてみてはいかがでしょうか。
オリーブオイルをとり入れることですぐに便秘が改善するわけではありませんが、適量を毎日継続して摂り入れることがポイントです。便秘改善にはオリーブオイルをとり入れることと一緒に、食生活や睡眠などの日常生活の見直しも大切になります。