アボカドを食べると下痢になる?栄養価が高いアボカドですが2つの成分が原因で下痢を起こす可能性も。アボカドを食べて下痢を起こす原因と対処法をご紹介します。
栄養価が高く、ダイエットや美容にもおすすめのアボカド。
おいしくて美容にも健康にも良いとされる人気者ですが、アボカドを食べて下痢になったり、体調が悪くなったりした経験がある方もいるのではないでしょうか。
今回は、アボカドを食べて下痢を起こしてしまう原因と、対処法を管理栄養士が解説します。
カフェでのランチ、美容を意識した食事など、アボカドを食べる機会が増えたことに伴い、アボカドを食べて下痢をする、体調を崩すといった悩みを持つ人も増えてきました。
下痢になる原因は、アボカドに含まれる豊富な食物繊維と脂肪が関係している可能性があります。
それぞれ次から詳しく説明します。
アボカドは全体の20%が脂肪分です。
健康にいいどころか太りそうと思うかもしれませんが、この脂肪分は体にいい脂肪酸なので適量を食べることは問題ありません
不飽和脂肪酸が多く含まれていて、悪玉コレステロールを抑える働きや、血液をサラサラにする働きなどが期待できます。
たっぷりの脂肪が場合によっては下痢の原因になってしてしまう可能性があります。
例えば胃腸の消化機能落ちている場合、消化しきれなかった脂肪が腸を刺激して下痢を起こす可能性が。
普段から揚げ物食べると胃もたれする、お腹をこわす人は注意が必要です。
アボカド1個150ggの場合、皮や種を除いて食べられる部分は100gです。
1個当たりの食物繊維は、総量5.6gでキャベツの約3倍も多く含んでいます。
便秘解消には食物繊維が効果的です。食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があります。
水溶性食物繊維 食後の血糖値の上昇を抑える働き
不溶性食物繊維 腸を刺激して健康的なお通じをサポートする働き
豊富すぎる食物繊維によって腸の働きが活発になり、症状がひどくなってしまう可能性があります。
体調が良い時には、何も問題はありませんが、お腹の調子が悪い時や過敏性腸症候群が疑われる人は注意が必要です。
ペルシンとは、アボカドに含まれる毒素です。通常、人が食べても無害なのですが、多くの動物にとっては下痢や嘔吐、呼吸困難を引き起こす猛毒です。
ペルシンは、最近発見されたため、詳細は明らかではありませんが、人の体内にはペルシンを無害化する機能が備わっているのではないかと言われています。
下痢との因果関係の有無は現状不明ですが、今後の研究に期待ですね。
アボカドを食べてすぐに、唇に小さなぷつぷつが出来たり、喉の腫れやかゆみを感じたりした場合は即時型のアレルギーを発症している可能性があります。
「口腔アレルギー症候群」という症状で、メロンやスイカ、りんごなどの果物やエビ、カニなどの甲殻類に反応を起こします。症状は唇の痒み、喉の腫れ、腹痛、吐気など様々です。
多くは即時型のため、時間が経つと自然と軽快しますが、まれに症状がひどくなりアナフィラキシーを起こす場合もあるため、症状が出た後は食べるのを止め、様子を見るようにすると安心でしょう。
花粉症の人が発症しやすいとも言われている「口腔アレルギー症候群」ですが、予防はやはり、食べる機会を減らすことです。
体調によっては、症状が出ない場合もあるそうですが、繰り返す場合やひどい症状が出た場合は病院を受診することをおすすめします。
一般的には、1日の適切な目安量は1/2個までにするとよいでしょう。アボカドはカロリーが高く、1個(可食部100g)あたり約190kcalです。
ごはん茶碗1杯程度、食パン(6枚切り)1枚程度が約200kcalですので、アボカドを1個食べてしまうとカロリーの摂りすぎに繋がってしまいます。
アボカドは豊富な食物繊維が含まれているので、お腹の調子が悪い時や過敏性腸症候群が疑われる人は注意が必要です。
普段あまり体を動かさない、お腹の調子がすぐれない人は1/4個程度を目安に食べるのが良いのではないでしょうか。
アボカドは栄養価が高く、ダイエットにも美容にもおすすめの食材です。
1日に1/2個程度を目安として食べ過ぎなければ、デトックス効果や抗酸化作用など魅力的な効果を発揮してくれます。
お腹の調子が悪い時や、過敏性腸症候群の疑いがある場合はアボカドの食べすぎには注意しておいしくアボカドを食べましょう。