1日に野菜はどのくらい食べるべき?たくさん食べた方が体に良いイメージがある野菜の1日に食べる目安量や食べるコツを管理栄養士がご紹介します。野菜を食べて体の調子を整えよう!
野菜をたくさん食べることが重要、というイメージはありますが、実際どれくらい食べたらいいのか分からない方も多いのではないでしょうか。この記事では一日の野菜の目安量や野菜の重要性、野菜をたくさん食べるコツを紹介していきます。
※この記事は、管理栄養士の「矢崎海里」さんがご紹介しています。
「野菜をたくさん食べましょう」「野菜不足に気をつけましょう」とよく聞きますが、そもそもなぜ野菜が必要なのでしょうか。
【1】ビタミン・ミネラルの供給源として重要
野菜はビタミン・ミネラルが豊富。肉や魚などに比べ、少ないエネルギー量でこれらの栄養素を補うことができます。原則可食部100gあたり600μg以上のカロテン量を含む野菜は、「緑黄色野菜」に分類されています。
【2】食物繊維が補える
多くの野菜に食物繊維が含まれています。その名の通り動物性食品(肉・魚・卵など)には含まれず、野菜・果物・豆類などの植物性食品からの摂取が重要です。食物繊維を補うことで腸内環境を整えるほか、血糖値の上昇を防ぐ、よく噛み満足感アップ、コレステロールの吸収を抑制するなどダイエットにも効果的です。
【3】機能性成分にも着目
野菜が紫外線などから身を守るために備えている機能性成分「フィトケミカル」も注目です。トマトの赤の色素リコペン、かぼちゃの黄の色素β-カロテン、なすの紫の色素アントシアニンなどがフィトケミカルです。ほかにも辛味成分やネバネバ成分などがあり、抗酸化作用が期待されています。
一日に必要な野菜は350g以上と言われています。350gは生の状態で両手一杯分です。なかでも緑黄色野菜は120g以上、淡色野菜は230g以上が推奨されています。とはいえ実際は60g~80g程度不足しているといわれています。この不足分はおよそおかず1品分。お浸しやサラダなど小鉢のような野菜のおかずは、一日5~6皿を目安に食べるのがおすすめです。
食事量が少ない方や、外食が多い方はなかなか野菜をたくさん摂りづらいですよね。ここからは野菜をたくさん食べるコツを2つご紹介します。
サラダなどの生野菜より、ゆでたり炒めたりした野菜はかさが減り食べやすくなります。おひたしや野菜炒めなどのおかずもおすすめです。
ラーメン、かけそばなどのメニューを選ぶ際は、おひたしや煮物などの野菜中心のおかずを1~2品プラスしましょう。カップ麺を食べる際も、サラダなどを付けることで栄養バランスの偏りを軽減することができます。一品物でも野菜がたっぷりのったタンメンやちゃんぽん、野菜カレー、ビビンバ丼などは手軽に野菜を摂れるのでおすすめです。
体の調子を整えるために重要な野菜。ただし漬け物の食べ過ぎやドレッシングのかけ過ぎなど塩分の摂りすぎには注意しましょう。