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全国の味噌の種類と世界の味噌の特徴を発酵食スペシャリストがご紹介

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2024.02.02

同じ材料でも製法によって味わいが異なる味噌。管理栄養士で発酵食スペシャリストの筆者が味噌の種類と特徴を解説します。色々な味噌を試して料理のバリエーションを増やそう!

日本食に欠かせない味噌は、スーパーにもたくさんの種類が並んでいます。

皆さんは普段どんな味噌を購入していますか。地域によって好まれている味噌の味わいはさまざま。同じ材料でも、製法によって味わいは異なります。

今回は味噌の種類や、おすすめの食べ方を紹介していきます。

※この記事は、管理栄養士で発酵食スペシャリストの「矢崎海里」さんがご紹介しています。

熟成期間や麹・豆の種類によって味わいが異なる味噌

味噌は大きく分けて3種類

味噌は大豆・塩・麹を基本に作られており、熟成期間や麹・豆の種類によって味わいは大きく異なります。

味噌は大きく分けて3種類に分けられます。

  • 米味噌
  • 麦味噌
  • 豆味噌

麹の割合や塩の量によって味が分けられる

味は、3種類に分けられます。

  • 甘口
  • 辛口

味噌の種類① 米味噌

国内生産量の約80%を占める米味噌

米味噌は一般的に用いられている、オーソドックスな味噌です。大豆に米麹、塩を加えて発酵熟成された、シンプルな製法です。

生産されている地域も北海道~四国までと幅広いですが水や風土の違いによって味わいが異なります。 北海道~関東では辛口赤味噌系が、近畿、瀬戸内海近県では甘口味噌系が好まれています。

白味噌

短時間で熟成した甘めの味噌。野菜の味噌汁と相性抜群。

赤味噌

長時間熟成した辛口の味噌。貝類の味噌汁と相性抜群。

西京味噌

西京漬けなどに用いられる味噌

味噌の種類② 麦味噌

やわらかな甘みが特徴の麦味噌

大豆に麦麹を加えて作られた麦味噌は、別名田舎味噌とも呼ばれています。麦の粒が特徴的で、優しい甘みと香りが広がります。

九州・四国・中国地方を中心に愛されています。甘みが強いので焼きおにぎりや味噌漬けなどと相性が良いです。

瀬戸内麦味噌

淡色の甘口味噌。麦特有のさらっとした甘味と香りがあります。
米味噌と合わせて味噌汁にするとまろやかでコクのある味わいが楽しめます。

薩摩味噌

淡色の甘口味噌。ふんわりとした素朴な味わいと甘味があります。
麴歩合が高く粒が残っているので味噌汁にする場合は漉しながら溶かします。

九州麦味噌

淡色で甘口の味噌が多い中、北部では辛口の味噌もあります。
芳醇な麦の香りと甘味があります。

味噌の種類③ 豆味噌

褐色で濃厚な豆味噌

大豆を発酵・熟成して作られた豆味噌は、褐色で濃い色が特徴です。熟成期間が長く、甘みは少ないですが大豆の旨味を感じられる味噌です。

愛知・三重・岐阜を中心に親しまれていて、八丁味噌も豆味噌のひとつ。

濃厚な味噌の味を生かして田楽味噌や味噌煮込みうどん、味噌カツなどに使用されています。

まだまだ種類がある!世界の味噌

世界の味噌① コチュジャン

もち米麹と唐辛子の粉を基本に作られた発酵食品です。

唐辛子味噌とも呼ばれ、ビビンバやクッパ、ヤンニョムチキンなど韓国料理に多く活用されます。

世界の味噌② テンメンジャン

特別な麹を加えて作られた、褐色の味噌です。小麦粉、水、塩が基本の材料で、甘みが強いのが特徴。

麻婆豆腐や担々麺、回鍋肉など、中華料理に多く活用されます。

世界の味噌③ トウバンジャン

そら豆に赤唐辛子、塩、麹などを加えて作られた唐辛子味噌で、少量でも辛味が強いのが特徴です。

麻婆豆腐やチリソースなど、中華料理に多く活用されます。

いろいろな種類の味噌を活用して料理を楽しもう!

味噌は他にも信州味噌や仙台味噌、越後味噌などがあり、地域ごとに味噌の特徴もさまざま。店頭でお気に入りの商品を見つけてみたり、旅先でその土地の味噌を購入するのもいいですね。

シンプルな味噌汁も、味噌の種類で味わいがまったく異なります。甘みや色、香りを生かせば料理のバリエーションもぐっと広がります。

ぜひいろいろな味噌を試してみてくださいね。

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