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揚げ物の油の適量はどのくらい?調理法別に管理栄養士が解説

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2024.02.02

正しい油の量を知っている?意外と迷ってしまう油の適量。管理栄養士である筆者が炒め物・焼き物の油の量と、調理法別の油の吸収率をご紹介。油の量を知って揚げ物を美味しく食べよう!

炒め物や焼き物を作るとき、油はどれくらい使用していますか。

慣れている方は気にせず使用していますが、料理初心者の方はどれくらい入れたらいいのか迷ってしまいますよね。揚げ物は、実際に口に入る油の量が分かりにくいのも難点です。

ここでは炒め物・焼き物・揚げ物の油の使用量と、から揚げ、フライ、天ぷらなど調理法別の油の吸収率などを解説していきます。

※この記事は、管理栄養士の「矢崎海里」さんがご紹介しています。

それぞれの油の目安量を比べてみよう

出典:BELLEMAISON

よくレシピに「サラダ油 適量」などという表記がありますよね。適量ってどれくらい?と悩んでしまった方も多いのではないでしょうか。

ここでは炒め油・焼き油・揚げ油に分けて紹介します。

炒め油の目安量

炒め物の油の量は食材に対して5%が目安です。

200gの野菜炒めを作りたい場合、大さじ1杯くらいの油が適量です。炒飯だと少し多めの5~6%で炒めるとおいしく仕上がります。

焼き油の目安量

焼き油は3%が目安です。

鶏肉1枚(300g)を焼く際は、小さじ2杯くらいの油が適量です。

揚げ油の目安量

揚げ油は揚げ物用鍋の底から3cm程度が適量です。

少ない油の量で揚げる揚げ焼きは、1~2cm程度が目安です。

注意!フライパンによって油の量は変わる?

使用するフライパンによって油の目安量は変わる

野菜炒めを作る場合、油なれしたフライパンは5%、油なれしていないフライパンは8%の油が必要です。フッ素樹脂加工のフライパンだと2%と少ない油で調理が可能です。

古い物や手入れができていないフライパンだとこびりついてしまい、油の使用量も増えるため注意が必要です。

揚げ物は全部同じ?揚げ方別に油の吸収量を比較してみた

調理によって実際に吸収した(口に入る)油の分量を吸油率と呼びます。

同じ揚げ物でも、素揚げ、から揚げ、天ぷらなどでこの油の量は大きく変わります。

素揚げの吸油率は?

2~5%で揚げ物の中では吸油率は少なめです。素揚げも切り方によって吸油率は大きく異なります。

じゃがいも(大きいくし切り)      2%
じゃがいも(細いフライドポテト状)   5%
じゃがいも(薄切りのポテトチップス状) 15%
なす                 14%
春巻き                12%
餅                  5%

から揚げの吸油率は?

5~13%で、衣に使用する粉によって吸油率も変化し、片栗粉より小麦粉をまぶして揚げた方が吸油率は高くなっています。

揚げ出し豆腐  6%
サバの竜田揚げ 5%
アジのから揚げ 6%

フライ・フリッターの吸油率は?

6~25%で、乾燥パン粉より生パン粉を使用した方が吸油率は高くなります。

アジフライ   22%
エビフライ   13%
とんかつ    14%
ポテトコロッケ 8%

天ぷらの吸油率は?

12~25%で、衣が多く付くほど吸油率は高くなります。

なす・かぼちゃの天ぷら 18%
エビの天ぷら      12%
イカの天ぷら      18%

市販の冷凍食品の吸油率は?

衣が付いて冷凍の状態で売られている市販の冷凍食品。衣を付ける手間がなく、揚げるだけのお手軽商品です。

フレンチフライドポテト 6%
チキンナゲット     2%
コロッケ        16%
メンチカツ       12%

油の量を知って揚げ物を美味しく食べよう!

出典:BELLEMAISON

揚げ物が食べたいけどカロリーが気になる、そんな時はどのくらいの油を吸収するか、少し気にしてみるのもおすすめです。

ほかのおかずを油不使用のものにしたり、脂質の吸収を緩やかにする食物繊維をたくさん摂るなどの工夫も有効です。

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