酢飯や酢の物、酢豚など幅広い料理に使われる酢。いつも同じものを買っているという方も新しいものに挑戦してみませんか?食品・フードクチコミメディアが、おすすめの酢を厳選してご紹介します。
酢は、酢飯や酢の物、酢豚、南蛮漬けなど、幅広い料理に使われます。健康によいという点でもたびたびブームが到来し、注目している方も多いのではないでしょうか。酢の種類は実にバラエティ豊かで、おいしくて健康にもよい商品もたくさんあります。
本記事では、製法や原料の異なるおすすめの酢を10種類ご紹介します。酢が好きな人、いろいろな酢を試したい人はぜひチェックしてみてください。
酢とは酢酸成分を含む液体調味料のことです。穀物や果物などの糖質を含むさまざまな食材が原料に用いられます。原料をアルコール発酵させてまず酒にし、酢酸菌で発酵を加えるのが基本的な醸造方法です。
酢は製法によって「醸造酢」と「合成酢」に分類されます。さらに原料ごとに分けると、非常にたくさんの種類があります。いずれも味わいや酸味、口当たり、成分も異なるので、好みに合うものを見つけましょう。
大半の酢は「醸造酢」
アルコール発酵+酢酸発酵によりつくられた酢で、大半の酢がこれにあたります。
沖縄では常用の「合成酢」
純度の高い酢酸(氷酢酸・酢酸希釈液)に、砂糖や塩、酸味料、調味料などを加え、熟成工程を経ずにつくられた酢です。大正時代に登場したもので現在はほとんど製造されていませんが、沖縄では常用されています。
上記以外にも、すし酢や三杯酢といった調味料が含まれた調味酢、すだち酢などの果実汁、泡盛のもろみをクエン酸発酵させたもろみ酢なども酢と呼ばれます。
酢には幅広い使い道があります。用途によって最適な酢があるので、うまく使い分けてみましょう。
穀物酢は、小麦や酒粕、とうもろこしなどの穀物を原料として作られる醸造酢です。酢の中で最も一般的で他の酢と比べてもクセがあまりないので色々な料理に使いやすいです。価格も安くスーパーなどで手に入りやすいのも特徴です。
豊かなこくと香りで、いつものお酢料理をグレードアップします。
米酢は米を原料とした醸造酢です。米特有の甘みと旨味を感じられるため酢飯に向いています。また黒米酢は精製していない米や小麦、大麦が原料のいわゆる黒酢。褐色系の濃い色が特徴です。
長期間の熟成により味わい深いものとなります。
大麦が原料の黒酢。モルトビネガーもこれに含まれます。黒酢は健康思考の人にもおすすめですが、クセはやや強めです。
水割りはもちろん、炭酸割りやアイスクリームにかけてもよく合います。
りんご酢、ぶどう酢(ワインビネガー、バルサミコ酢も含む)をはじめとする果実原料の酢。フルーティーな味を好む人におすすめです。
飲む用酢のラインナップも充実していますが、果実酢や黒酢、もろみ酢などを飲みやすいドリンクで割るのもおすすめです。
使いやすい定番酢!
日本の酢の代名詞と言っても過言ではない、多くの家庭にあるポピュラーな酢。小麦や米、コーン、酒粕をブレンドして醸造した穀物酢です。どんな料理にも合わせやすく、主張しすぎないほどよい酸味とさっぱりとした味わいが万人に愛されています。
リーズナブルな価格や安定した品質も人気の理由で、料理にはもちろん、カビ対策などの清掃にも大活躍。業務用としても重宝されています。主婦を中心にヒットした「カンタン酢」もミツカンのおすすめ商品です。
豊かなこくと香りで、いつものお酢料理をグレードアップします。
ソムリエ監修の酢!
人気の酢ドリンク「はちみつ黒酢ダイエット」を手がけるタマノイは、酢製品のおいしさでも定評があります。最近ではソムリエの田崎真也氏が監修したお酢シリーズを展開しています。その代表的な1本である米酢は、国産米を100%使用した、米だけを原料とする酢です。黒酢が加えられたコク深くまろやかな味わいが特徴で、煮物料理などもおいしく仕上がります。
近所のスーパーでは手に入らないからとネット通販で購入する人も多く、根強いファンをもつ人気商品です。
長期間の熟成により味わい深いものとなります。
江戸時代から続く伝統製法!
存在感のあるロゴが印象的な坂元のくろずは、鹿児島県福山町でつくられている純米黒酢です。江戸時代後期の誕生し、以来伝統製法を守り続けています。原料は米、米麹、地下水のみの無添加醸造。専用壺に仕込んで8か月ほどの発酵と半年から3年の熟成を重ねることで、深みのある濃い色と味わいが生まれます。
疲労回復を期待する人には毎日の飲用がおすすめ。豊かな風味とコクに飲みにくさを感じることもありますが、続けるうちにおいしさに変わります。
沖縄で刺身のお供といえばこの酢!
現在日本ではほとんど市場に出回らない合成酢ですが、常用されている数少ない合成酢のうちのひとつがこのまるこめ酢です。沖縄ではどこでも手に入るポピュラーな商品ですが、製造は鹿児島県でおこなわれています。原材料は氷酢酸という純度の高い酢酸に、アミノ酸などのうまみ調味料、酸味料、砂糖、食塩などです。
沖縄では醤油や島唐辛子と合わせて刺身タレにしたり、酢味噌和え、沖縄そばのアクセントなど幅広く活用されています。
比類なきコクと旨味が絶品です。
うまみの濃い赤酢!
内堀醸造は明治9年創業の老舗食酢メーカーで、代々伝わる独自製法で醸造する酢が自慢です。
美濃三年酢は、熟成した酒粕のみからつくられる無添加の粕酢です。その名の通り3年以上かけてじっくり醸造された、濃いあめ色が特徴です。粕酢はその色から「赤酢」とも呼ばれ、酢飯に使用すればほんのり赤いきれいなご飯ができます。特有のコクと旨みの濃い味わいは、焼魚や鍋物、麺類などさまざまな料理に活かせます。
ドレッシングが作れる酢!
マルカンのサラダ酢は、1964年より発売されている知る人ぞ知るロングセラーの調味酢です。皇室御用達ということでも注目を集めました。国内で醸造したりんご酢をベースに10種類のスパイスをブレンドしており、生野菜に合う爽やかな風味と酸味を楽しめます。
そのままはもちろん、好みのオイルと混ぜてオリジナルドレッシングやマリネなども簡単においしくできると好評です。油を控えたさっぱりとしたサラダを好む人におすすめの1本です。
柿を余すところなく凝縮した酢!
江戸時代創業の田村造酢の手がける、和歌山県紀ノ川流域で採れる平たねなし柿からつくる果実酢です。水は一切加えず、柿の果実から皮、ヘタまで丸ごと使用した、まさに柿100%の無添加酢です。
1〜2か月かけて発酵させた柿ワインを3〜4か月かけて酢酸発酵し、さらに2年以上熟成させて仕上げています。深い琥珀色と、雑味のないまろやかな味わいが特徴です。年配者にもファンの多い商品で、健康への効果を実感したという声も多数あります。
ミネラルが豊富な酢!
サトウキビが原料のきび酢がつくられているのは、日本では鹿児島県奄美地方などの限られた地のみです。奄美きび酢は、奄美地方特産のサトウキビと天然水からつくられる無添加酢。煮つめたサトウキビの絞り汁に、空気中の酵母菌によるアルコール発酵と酢酸発酵を施して熟成。完成までに4年の歳月がかかる貴重な品です。
カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが豊富なのもきび酢の特長で、美容と健康のために摂っているリピーターも多くいます。
ドリンクとしても使える酢!
国産りんご果汁だけを主原料にしたお酢です。まろやかな風味とりんごのフルーティーな香りも感じられ、クセがなくドレッシングとして使ったり、ドリンクとして飲むのもおすすめです。砂糖の代わりにも使えるので1本あるだけで様々な料理に使えます。
まろやかな味の酢!
良質な米を主原料としており。お米のおいしさを生かした米酢です。ツンとせず柔らかさを感じ、料理の味をひときわ引き立ててくれます。ピクルスやドレッシングとしてなど様々な料理に活用できます。
今回はおすすめの酢をご紹介しました。ひと言で酢といっても実にさまざまな種類や特徴があることがわかります。スーパーに行っていつも同じ商品を手に取っている人も、原料や味わい、用途の違いなどに注目して、いろいろな酢を使い分けてみましょう。