あんこでダイエットは本当?あんこは太りにくい、和菓子は低カロリーなどダイエット食材として注目中のあんこ。でも甘いイメージもあるし心配…という方に!管理栄養士である筆者が解説していきます。
疲れたとき、仕事でホッと一息つきたいときに欠かせない甘いもの。ダイエット中には太りやすいというイメージもあり、避けてしまいますよね。
「和菓子は低カロリー」
「あんこは太りにくい」
「あんこダイエットは痩せる」
こんな情報もあり、本当なの?真実が気になっている方もいるでしょう。ダイエットをしようと考えている方、痩せたい方に向けて、今回はあんこに着目。管理栄養士である著者が、あんこのカロリーや、ダイエットとの関係を解説していきます。
※この記事は、発酵食スペシャリストで管理栄養士の「矢崎海里」さんがご紹介しています。
あんこは、あずきを砂糖と一緒に煮たものなので、カロリーや糖質はやや高めです。
★あんこだけをたくさん食べても痩せることはできません
あんこはたんぱく質や鉄分、食物繊維などの栄養が含まれています。
➡ 不足しがちな鉄分を補える
➡ 豊富な食物繊維で代謝アップや満腹感アップ効果 食べる量を調整したり、痩せやすい体を作るための食べ合わせ食品として、あんこはダイエット中の方にもおすすめと言えるでしょう。
こしあん=皮を取り除いた
つぶあん=皮と粒を残した(つぶしあん)
こしあん 155kcal
つぶあん 244kcal
※食品成分表で100gあたりのカロリー
こしあんの方がカロリーが低くなっています。
生あんは、砂糖を加えていないもの。
練りあんはこれらに砂糖等を加えて練り上げたもの。
※五訂増補日本食品標準成分表
食品成分表などで確認できるカロリーの場合、こしあんは砂糖が含まれていない値となっています。
こしあん 268kcal
つぶあん 265kcal
※100gあたり
ほとんど変わらない結果となります。安易にこしあんはカロリーが低いのでダイエットにオススメですと書いてあるサイトには注意が必要ですね。
★砂糖添加の場合、どちらもカロリーが高いため食べ過ぎには注意しましょう
「和菓子は洋菓子に比べて低カロリー、ダイエットにおすすめ」なんて情報を耳にしたことはありませんか?なじみのある洋菓子のカロリーは、和菓子とあまり変わらないものも多くあります。
シュークリームやプリンと比較すると、和菓子とほぼ変わらないことに驚いた方も多いかと思います。あんこのカロリーもありますが、餅米を使った大福、小麦粉を使ったどら焼きなどは、そもそも炭水化物を主成分としています。
あんこのカロリー+炭水化物がカロリーを増やしている理由です。
間食は1日100kcalが目安と言われています。あんこなどの和菓子を選ぶ際は、大福1個やあんこの串だんご1本、水ようかん1個などがおすすめです。
あんこや和菓子が洋菓子より低カロリーとして紹介されることも多いですが、その場合は、生クリームを使用したケーキと比較されていることが多いです。
★ショートケーキなどと比べると和菓子のカロリーは低いですが、洋菓子全般に言えることではありません
安易に「あんこや和菓子は低カロリーだからたくさん食べても大丈夫!」と食べ過ぎるとダイエットとは逆効果になってしまいますので注意しましょう。
出典:dressing
あんこに含まれる食物繊維は、便秘解消に効果的です。腸を刺激し消化を促したり、便のかさを増し、排便を促すはたらきがあります。しっかりと腸内環境を整えることで、代謝アップ、痩せやすい体をつくります。
【ポイント】
あんこに含まれる不溶性食物繊維は、食べ過ぎると逆に便秘になってしまうことも。カロリーも高いため、食べ過ぎには注意しましょう。
食物繊維を多く含む食事を食べることで、満腹感を感じやすくなる効果もあります。食べ過ぎを防ぐだけではなく、空腹を感じにくくなるので、間食の減少も期待できます。
あずきの皮に含まれるサポニンには、腸を刺激して便秘を予防する効果があります。体内のコレステロール除去などにもはたらき、内臓脂肪減少や肥満予防などの効果が期待できます。
【ポイント】
サポニンは皮に主に含まれる成分なので、つぶあんを選びましょう。
あんこ自体低カロリーの食品ではないため、ダイエット効果を得ようと食べ過ぎるのは禁物。あんこを使った和菓子も種類によってはハイカロリーになります。市販品はパッケージのカロリーを確認しながら選びましょう。
あんこに豊富に含まれる食物繊維は、腸内環境を整え代謝アップが期待できます。満腹感を感じやすく、間食防止にもはたらき、痩せやすい体づくりに繋がります。
内臓脂肪減少や肥満予防効果が期待できるサポニンは、あずきの皮にしか含まれていません。皮を取り除いたこしあんより、皮ごと潰したつぶあんがおすすめです。
ここからは効果アップが狙える、あんこと相性のよい組み合わせをご紹介していきます。
出典:レシピブログ
最近よく聞く「腸活」。腸内環境を整えて体の中から健康維持をする意味を持つ腸活は、先ほどご紹介した食物繊維が必要不可欠です。
腸内細菌のバランスを整えることも大切。なかでも腸内の善玉菌を増やすことで、腸内でのビタミン産生にはたらくほか、食中毒菌や病原菌から体を守る効果もあります。
チーズ
ヨーグルト
納豆 など
これらと一緒にあんこを摂ることで、より効果を発揮します。
材料(1人分) | |
食パン | 1枚 |
ヨーグルト | 100g |
きなこ | 大さじ1 |
つぶあん | 30g |
【ポイント①】
水切りすることでぎゅっと濃縮されたヨーグルトの酸味と、あずきの甘みがぴったりのレシピ。忙しい朝にも1枚で栄養を補うことができます。
【ポイント②】
ヨーグルトを使うことで、ビフィズス菌と食物繊維を組み合わせて摂ることができ、腸活レシピとしてもおすすめです。
★ビフィズス菌などの善玉菌は加熱に弱いので注意して下さい
材料(カップ2個分) | |
クリームチーズ | 50g |
生クリーム | 50cc |
ゼラチン | 小さじ1 |
レモン汁 | 小さじ1 |
はちみつ | 大さじ1 |
こしあん | 60g |
【ポイント①】
クリームチーズには、ナチュラルチーズとプロセスチーズの商品があります。プロセスチーズには加熱処理がしてあり、乳酸菌が含まれていないため、パッケージを見てナチュラルチーズのものを選んで下さい。
【ポイント②】
砂糖控えめのあんや、低脂肪の生クリームを使うことで、カロリーを控えることができます。間食のスイーツでも食物繊維や善玉菌を補いましょう。
あんこは食べ過ぎに気をつけながら、組み合わせて食べることでダイエットの手助けになります。普段の食事に取り入れながら、おいしくヘルシーにダイエットを楽しみましょう。